10月は食品の値上げが重なった月でした(前回の記事で詳しく書きました)。今回はその続きで、電気代とガス代の話です。
夏のあいだ電気・ガス代を安くしていた国の補助が、9月の使用分で終わりました。その影響が出るのが、11月に届く請求です。いくら上がるのか、電力会社とガス会社の公式発表から数字を拾ってみました。
結論:電気とガスで月およそ2,000円アップ
東京エリアの平均的な家庭で計算すると、こうなります。
- 電気代(東京電力)― 月1,286円アップ(8,275円 → 9,561円)
- ガス代(東京ガス)― 月744円アップ
合わせて月2,030円。年に直すと2万4千円ほどになります。
電気は「従量電灯B・30アンペア・月260kWh」、ガスは「月30立方メートル」という、各社が使っている標準的なモデル家庭の数字です。
なぜ上がるのか ― 理由は3つ
東京電力の1,286円の内訳を、公表された数字から分けてみました。
- 補助がなくなった分 ― 約910円(260kWh × 3.5円)
- 送電網の使用料の見直し ― 約250円(11月1日から。11月の請求では日割りで一部だけ)
- 燃料費の変動 ― 約120円
いちばん大きいのは、やはり補助の終了です。値上げというより「割引が終わった」と言ったほうが正確かもしれません。電気の単価そのものが急に上がったわけではなく、請求書から値引きの行が消える、ということです。
日本経済新聞も、この秋の電気代は大手電力10社そろって過去最高の水準になると報じています。
補助はどれくらい効いていたのか
今年の夏の補助(7〜9月使用分)は、こういう内容でした。
- 電気 ― 1kWhあたり3.5円(8月だけ4.5円)
- 都市ガス ― 1立方メートルあたり14円(8月だけ18円)
申し込みは不要で、請求額から自動で引かれていました。そのため、終わったことに気づきにくいのが厄介なところです。
なお、プロパンガス(LPガス)は、もともと補助の対象外でした。プロパンのご家庭は、ガス代についてはこの影響を受けません。
ガス代は「補助終了+料金改定」のダブル
東京ガスの場合、ガスの原料費そのものは前月より少し下がっています。それでも744円上がるのは、2つ重なったからです。
- 1立方メートル14円の補助が終了
- 10月1日付で料金の仕組みを改定(11月検針分から適用)
「原料は安くなったのに、請求は高くなる」という、少し分かりにくい月になります。
冬はもっと効いてくる
ここまでの数字は、あくまで平均的な使用量で計算したものです。
これから寒くなると、エアコンや電気ストーブ、お風呂のガスを使う量が増えます。使用量が増えれば、補助がない影響もそのぶん大きくなります。12月や1月の請求は、11月よりさらに高くなると考えておいたほうが安心です。
この記事を書いている時点で、10月使用分からの補助は発表されていません。冬に向けて新しい支援が出るかどうかは、今後の発表待ちです。
今日からできる3つのこと
1. 11月の検針票を、10月と並べて見る
「値引き」の行が消えているはずです。使用量(kWh・立方メートル)も一緒に見ると、わが家にどれだけ効いているかがはっきり分かります。
2. 家計の予算に月2,000〜3,000円を足しておく
補助がない前提で予算を組み直しておけば、請求が来てから慌てずに済みます。
3. 暖房の設定温度を見直す
環境省は冬の室温の目安を20℃としています。厚着やひざ掛けと組み合わせると、無理なく続けやすいです。
まとめ
- 夏の電気・ガス補助は9月使用分で終了
- 11月の請求は、平均的な家庭で電気+ガス 月約2,000円アップ
- いちばんの理由は割引が終わったこと
- 冬は使用量が増えるので、さらに上がる見込み
食品の値上げに続いて、光熱費も上がる秋です。数字を知っておくだけでも、心の準備ができます。次回も、暮らしのお金に関わるニュースを調べてみます。
出典:東京電力エナジーパートナー「燃料費調整のお知らせ(2026年11月分)」、東京ガス「原料費調整制度に基づく2026年11月検針分のガス料金について」(2026年9月29日)、経済産業省・資源エネルギー庁「電気・ガス料金支援」、日本経済新聞(2026年9月16日・29日)


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