今朝、総務省から9月の消費者物価指数が発表されました。このブログでは食品の値上げや電気・ガス代について書いてきましたが、今回はその「答え合わせ」です。給料の伸びとも比べてみました。
結論:9月の物価は2.1%上昇、9か月ぶりに2%台へ
2026年9月の全国の物価は、1年前と比べてこうなりました。
- 総合 ― 2.1%上昇(8月は1.9%)
- 生鮮食品を除く総合 ― 2.1%上昇(8月は1.7%)
- 生鮮食品とエネルギーを除く総合 ― 2.4%上昇(8月は1.9%)
ニュースでよく使われる「生鮮食品を除く総合」が2%台になったのは、9か月ぶりです。事前の予想(2.1%)どおりの結果でした。
何が上がって、何が下がった?
総務省の資料から、身近なものを拾ってみました。
上がったもの
- 生鮮食品を除く食料 ― 2.9%上昇
- さんま ― 27.8%上昇
- 緑茶 ― 33.8%上昇
- トイレットペーパー ― 17.8%上昇
- からあげ ― 9.6%上昇
- 灯油 ― 15.3%上昇
- 自動車保険料 ― 5.9%上昇
下がったもの
- お米(米類) ― 20.6%下落
- 電気代 ― 2.4%下落(国の補助の効果)
- ガソリン ― 2.6%下落
- 私立高校の授業料 ― 73.2%下落(国の支援の拡充による)
去年あれほど騒がれたお米が、今は2割も安くなっているのは驚きです。その一方で、トイレットペーパーや緑茶のように、毎日使うものがじわじわ上がっています。
給料の伸びと「円」で比べてみた
物価だけを見ても、家計が苦しくなったのかは分かりません。そこで、厚生労働省が10月7日に発表した8月の給料のデータと並べてみました。
- 給料(名目) ― 平均31万1,364円で、前年より3.8%増 → 1年前より月 約1万1,400円多い
- 物価 ― 2.1%上昇 → 2人以上の世帯の平均の支出(月31万4,001円)に当てはめると、月 約6,500円の負担増
※給料は事業所規模5人以上の平均(8月分速報)、支出は総務省「家計調査2025年平均」の数字をもとにした当ブログの目安です。
数字の上では、給料の伸びが物価の伸びを上回っています。物価の影響を差し引いた「実質賃金」も、8月で8か月連続のプラス(約10年ぶり)でした。
それでも「楽になった実感がない」のはなぜ?
正直に言うと、私も数字ほどの余裕は感じていません。調べてみると、理由がいくつか見えてきました。
1. よく買うものほど上がっている
食料(生鮮食品を除く)は2.9%、トイレットペーパーなどの消耗品は2桁の上昇です。毎週のように買うものが上がると、全体の平均よりも「高くなった」と感じやすくなります。
2. 下がっているのは「補助」のおかげのものが多い
電気代やガソリンが下がっているのは、国の補助や税金の見直しの効果が大きいからです。総務省の試算では、こうした政策がエネルギー全体で物価を0.82ポイント押し下げています。
3. 給料は平均の話
3.8%は全体の平均です。賃上げが大きかった会社もあれば、そうでない会社もあります。
これからどうなる?
電気・ガス代は11月の請求から上がる
以前の記事で書いたとおり、夏の補助は9月使用分で終わりました。10月分以降の物価では、電気・ガス代が押し上げる側に回る見込みです。
灯油が高い冬になりそう
灯油はすでに1年前より15%以上高くなっています。灯油ストーブを使う家庭は、冬の暖房費に注意が必要です。
日銀の利上げにも注目
物価が2%台に戻ったことで、日本銀行の利上げが近いという見方が強まっています。利上げは住宅ローンの金利や預金の金利にも関わってきます。次の日銀の会合は10月29〜30日です。
今日からできる3つのこと
1. お米が安い今のうちに、主食を見直す
パンや麺よりお米が割安になっている家庭もありそうです。
2. 消耗品はまとめ買いやセールを活用
トイレットペーパーなどの日用品は、値上がりが続いています。
3. 冬の光熱費に備えておく
電気・ガスの補助終了と灯油高が重なります。家計の予算に少し余裕を持たせておくと安心です。
まとめ
- 9月の物価(生鮮食品を除く)は2.1%上昇、9か月ぶりに2%台
- 食料や日用品は上昇、お米は2割下落、電気・ガソリンは補助で下落
- 給料は月約1万1,400円増、物価の負担増は月約6,500円で、数字の上では給料が上回る
- ただ、よく買うものほど上がっていて、実感とはズレがある
- これからは電気・ガス代と灯油が上がる冬に
「給料は物価より伸びている」と聞くと少しホッとしますが、実感が伴うのはもう少し先かもしれません。値上げ続きのこの秋を、数字を味方にしながら乗り切っていきたいと思います。
次回も、暮らしのお金に関わる話を調べてみます。
出典:総務省統計局「2025年基準 消費者物価指数 全国 2026年9月分」(2026年10月23日公表)、厚生労働省「毎月勤労統計調査 2026年8月分結果速報」、総務省「家計調査 2025年平均」。円の金額は当ブログで計算した目安です。
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